転職エージェントの報酬の仕組みについて!入社後退職したらどうなる?
 

転職エージェントを使った転職活動は、エージェントの担当者のサポートやアドバイスが無料で受けられることで、求職者にとって非常にメリットの大きいシステムです。
 

しかしよく考えてみると、無料というのは少し不思議な感じがしませんか?
 

「こんなに手厚くサポートしてくれて、なんでお金を払わなくていいの?まさかボランティア?」
 

いえ、そんなことはありません。転職エージェントはれっきとしたビジネスです。
 

だとすると、求職者・転職エージェント・企業の三者が絡むこのシステムで、求職者がお金を払っていないということは、企業からエージェントに報酬が発生しているということになりますね。
 

自分が払わないなら関係ないと思う人もいるかもしれませんが、あなたが転職後すぐに退職することになった時は、その報酬はどうなるのでしょうか?
 

ここでは、あなたが転職にどのような仕組みで報酬が発生するのか、もし退職してしまったらそのお金はどうなってしまうのか、転職エージェントの報酬にまつわる話を見ていきます。
 

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1.転職エージェントのビジネスモデルの基本

 

今の転職市場で、転職エージェントは欠かせない存在となっています。転職エージェントが間に入って行う転職は、どのようなビジネスモデルになっているのでしょうか?
 

転職エージェントが成り立つ仕組みについて、それぞれの立場から紐解いていきます。

①求職者はなぜ無料?転職エージェントが報酬を得る仕組み

 

転職エージェントに転職をサポートしてもらう時、求職者は一切の料金がかかりません。
 

では転職エージェントがどこから収入得ているかというと、エージェントを通じてあなたが実際に転職し企業に入社した際に、初めてその相手先企業から報酬をもらうというシステムです。
 

求職者との面談や、企業の選考の間などは一切の報酬が発生しないため、いわゆる成功報酬制と理解すると分かりやすいです。

転職エージェントの立場に立つと見えてくる

 

転職エージェントの報酬は成功報酬制の仕組みになっているため、エージェントからすると、積極的に活動をする求職者を好む傾向があります。どんなに長期間、密に転職をサポートしていたとしても、入社してもらえなければ1円の報酬も発生しないからです。
 

転職を100%決断しないと転職エージェントを使えない訳ではありませんし、活動をしていく中で状況によって考えが変わることも十分あり得ます。
 

ただし、サポートを最大限受けたいのであれば、転職エージェントの立場も踏まえた上で、心構えを持って転職に臨むのが良いと言えます。
 

②転職エージェントの報酬の相場って?

 

転職エージェントは、だいたいどのくらいの報酬を企業から受け取っているのでしょうか?
 

これはエージェントによって設定はそれぞれですが、平均としては入社した求職者の年収の、30~35%程度が相場と言われています。
 

この相場で考えた場合、あなたが年収500万の契約で転職をした時には、エージェントは企業から150万円程度の報酬を得るということになります。

報酬はケースによって流動的な面も

 

また、エージェントと企業の間の契約によって報酬が変わることも珍しくありません。
 

例えば、大きな企業が大規模に人を募集する際は、エージェントは一人当たりの報酬を少な目にして契約するといった場合があります。
 

その逆に、人材が希少な職種では、年収の50%を超える報酬が設定されるケースもあり、この業界では商品が人材なだけに、報酬設定は比較的アバウトな傾向があります。
 

ちなみに転職エージェントの案件は非公開案件だけではなく、公開案件もあり、こちらはweb上で公開され、求職者登録すれば閲覧することが出来ます。
 

この場合は、一般的な転職サイト等と同様に企業から掲載料を受け取るケースもありますが、転職エージェントの得る報酬の大部分は成功報酬によるものです。

・エージェントによっては一律の報酬を採用している場合も

 

  • 現在の転職市場は活発化していて案件も多く、転職バブルともいえる状況
  • そんな中で転職エージェントも多様化し、数十万円程度の一律報酬をとっている会社も
  • ③転職エージェントが成り立つ理由

     

    ひとり採用するのに年収の30%ということは、仮に年収1000万の人材が入社した場合は企業は300万もの報酬をエージェントに支払うことになるのです。
     

    「自分で求人を出して採用すれば報酬は必要もないのに、なんで高いお金がかかる転職エージェントが成り立つの?」
     

    と不思議に思う人もいるかもしれません。それでは次に、その理由について考えていきます。

    中途採用の人材に求めるもの

     

    一からの教育を前提とする新卒採用と違い、中途採用の場合、スキルや経験のある人材を求めています。場合によっては要職ポストにつく人物を求めていることもあります。
     

    そのため、いくら直接募集してきたとしても、望むような人材が応募してこなければ意味がありません。採用できない期間は当然、人事担当者の費やす時間と人件費だけがかさんでいきます。
     

    求人自体も転職サイト等へ載せるとなると、採用の有無に関わらず掲載ベースで料金が発生するので、企業側としても効率が悪いのです。
     

    さて、そこで出てくるのが転職エージェントさんです。
     

    企業の求める条件に近い人材をピックアップし、求職者の希望とマッチすれば紹介するという手順を踏むことで、求める人材に近いという前提の上で選考に入ることができ、企業側としてはメリットになります。

    転職エージェント側にもメリットが

     

    次に転職エージェント側から、このシステムを一つのビジネスとして見ていきます。
     

    例えば、八百屋の商品は野菜ですね。野菜はお金を払って仕入れ、それを顧客に売り、その差額がお店の利益です。
     

    では、転職エージェントの商品は何かというと、人材です。企業に紹介することが出来る人材を確保するために必要なのは、面談をしたりサポートをしたりする担当者の人件費やそれにかかる経費のみになります。
     

    つまり、これは非常に利益率の良いビジネスです。ここに無料で転職サポートをしてもらえる求職者のメリットが加わることで、三者win-win-winの関係が成り立っているという図式になっているのです。

    2.退職時はどうなる?報酬の仕組みを解説

     

    さて、晴れて転職エージェントのサポートで入社したあなたは、新しい環境で精一杯仕事に努力すると思います。しかし、
     

    「自分の希望していた環境と違う…これじゃもう続けられないよ…」
     

    という、思ってもない事態になりえるのが転職です。
     

    転職失敗のリスクを減らすために、転職エージェントを利用したり自分自身でリサーチしたりして最終的に転職の決断をするわけですが、やはり入社してからでないと分からないリスクがあるのも事実です。
     

    ここでは、転職したものの退職することになってしまった時、どのようなことが起こるのか、具体的に見ていきます。

    ①転職エージェントが報酬を受け取るタイミング

     

    転職エージェントが企業から報酬を受け取るタイミングとしては、あなたが相手先の企業に入社した月もしくは翌月という場合が多いです。
     

    会社や契約によって異なる場合もありますが、企業が人材を確保できたタイミングで報酬が発生するという仕組みになります。

    入社後もエージェントのサポートがある

     

    そして、

        

  • 求職者
  • 転職エージェント
  • 企業

  •  

    の三者の関係は、求職者が企業に入社したら終わりというわけではありません。
     

    ほとんどの転職エージェントで、入社後も求職者に対してのサポートやケアに力を入れています。それはなぜなのか、次でその理由について解説していきます。

    ②入社後すぐに退職した場合、報酬は返還に

     

    無事に転職が済み、あなたの希望が叶い、仕事を続けていければひとまず成功となります。
     

    問題は、入社はしたものの続けることが出来ず、退職を決意するケースです。
     

    そうなった時にどうなるかというと、結論としては、エージェントは報酬の一部を企業に返還します。
     

    厳しいと思うかもしれませんが、企業の立場で考えてみてください。年収の3割という報酬を支払い、結局人材は確保できず何も残らなかったとなれば、仕方がないで済ませられるものではありません。
     

    それがまかり通ってしまうと企業側のリスクが一方的に高く、転職エージェントを利用するメリットがなくなってしまいます。
     

    エージェントは相応の報酬を受け取りますが、入社した人材が辞めずに会社を続ける保証も含まれているというわけです。

    実際に返還される額はこれくらい

     

    さて、退職してしまった時の返還額としては、
     

  • 1ヶ月以内であれば80%
  • 2ヶ月以内であれば40%
  • 3ヶ月以内は20%
  •  

    というように、挙げた数字はあくまで一例ですが、退職までの期間に応じて額が決定されます。
     

    一般的に3ヶ月以内に退職した場合は報酬の返還をするというケースが多いです。一定期間を過ぎると、報酬の返還はありません。つまり、この仕組みがあるからこそ、入社直後のサポートには特に力を入れているという背景があるのです。

    退職を引き留められるケースも

     

    エージェントによる入社後のサポートとは言っても、担当者によっては、辞められたくない=報酬の返還をしたくないために、とどまるように説得してくるケースがあります。
     

    検討した結果やはり続けられると判断したのであれば良いですが、明らかに入社前に聞いていた条件と相違があるなどの場合に、説得に押されて残っても自分自身がダメージを受けるだけになりかねません。
     

    状況に応じた判断をするように心がけてください。

    ・報酬の返還はエージェントと企業間の契約

     

  • 返還に関しては企業とエージェント間の契約で、求職者がお金を負担することはない
  • だからと言って無責任な行動は慎むこと
  • ③退職後、またエージェントを利用することは可能?

     

    退職してしまったあともまた同じ転職エージェントで支援をしてもらえるかは、回答が非常に難しい部分があります。
     

    というのも、そのエージェントや担当者によるところが大きいと言えるからです。
     

    エージェントとして入社後すぐの退職は、報酬の返還や相手の企業との関係悪化を招くために最も避けたい事態のひとつです。
     

    特に求職者の希望と企業の条件がマッチしていたにも関わらず退職してしまったとなると、また次も同じことが起きるのを恐れ、求職者への不信感から案件の紹介には消極的になりがちです。
     

    そのため、もし引き続き担当者から転職の支援を受けたい時は、なぜ退職に至ったのかの理由を明確に説明することが重要です。
     

    そのうえで担当者に納得してもらえれば、今回の失敗を次に生かし、案件の選定から再度行ってもらえることになります。真摯に対応するようにしてください。
     

    ただし、明らかに聞いていた条件と違って退社した場合は、そもそも担当者のマッチングに問題があったと考えられます。
     

    故意かどうかはともかくとして、信頼できるエージェント・担当者とは言えないため、他の転職エージェントを切り替えるなどの手段を使って支援を断ることも検討してください。

    エージェントを利用する上での知識として知っておこう

     

    あなたが転職して発生する報酬やその返還について、契約はあくまで企業とエージェントの間で結ばれるものです。
     

    そのため転職エージェントを使って転職活動を行っても、条件の詳細については基本的に求職者に知らせることはありません。
     

    しかし、転職エージェントがどのような仕組みで成り立っているか、求職者の行動によってエージェントがどのような影響を受けるのかは、転職エージェントを利用する上での知識として持っておいて損はありません。
     

    仕組みを理解したうえで、サポートを最大限に受けられるような行動を心がければ求職者が受けるメリットはさらに高まります。
     

    ぜひ、効率良く転職活動を進めていってくださいね。