看護師の献身的なケアにより元気に退院していく人はたくさんいますが、みんながみんなそういうわけではないです。
 

治療の甲斐なく亡くなられていく方も少なくありません。
 

看護師として患者さんの死に直面すると、「もっと患者さんのためにできることがあったんじゃないか……。」と悩む方もいると思います。
 

このような思いを抱えている方は、ホスピス病棟で働いてみてはどうでしょうか?
 

ホスピス病棟は先の見えない治療や治る見込みのない病気で苦しむ方がその人らしい最期を過ごすことを目的とした場所であり、患者さんやそのご家族に寄り添った看護を提供することができますよ。
 

ここではホスピス病棟で働きたい方のために、仕事内容や求人探しのコツについてお話ししていきます。
 

1.ホスピスの看護師になりたい!

 

ホスピスにおける看護師の役割や実態を探ってみました。

①ホスピス病棟ってどんなところ?

 

一般病棟では病気やケガの患者さんの回復を目的とした治療を日々行なっていますが、ホスピス病棟では治療が困難になった患者さんがその人らしい最期を迎えるサポートが主な仕事です。
 

ホスピス病棟では通常延命措置や治るための治療は行いません
 

患者さんやそのご家族の希望を最優先に考え、患者さんが苦痛なく最後の日々を過ごせるように医療スタッフ全員がチームとなりケアに取り組んでいます。
 

私が働いていた職場は一般病棟であったことから、治療の回復が見込めないような患者さんも大勢入院していました。
 

一般病棟である以上治療をするのは当然ですが、患者さんやそのご家族にホスピス病棟という選択肢もあることを伝えるのも大切だったと今になって思います。
 

②ホスピスでの看護師の仕事内容とは?

 

ホスピスで看護師がどのような仕事をしているのかというと、
 

  • 日常生活援助
  • 全身状態の把握
  • 便通状態の確認
  • 疼痛コントロール
  • 患者さんやご家族への精神的ケア
  • ターミナルケア
  • エンゼルケア
  •  

    このようなものです。
     

    希望があればお散歩・マッサージ・売店での買い物なども行っています。
     

    患者さんのニーズを最大限に叶えるために、普通ではあまりやらないような業務も行うことも珍しくありません。
     

    ③ホスピスで働く看護師に必要なスキルとは?

     

    ホスピスで働く看護師に必要なスキルは、患者さんの希望を汲み取む観察力とコミュニケーション能力です。
     

    ホスピス病棟の患者さんの中には自分の死をまだ受け入れきれていない方や、この先の人生をどのように過ごしたいのかがわからない方も少なくありません。
     

    このような患者さんがどのような不安を抱えているかを把握するための観察力や、どのようなケアを求めているのかを知るためのコミュニケーション能力が必須になってきます。
     

    「なんだか難しそうで、私にできそうにないや……。」と不安に感じる方もいると思いますが、一般病棟で働いてきたみなさんにはきちんと備わっている能力なので心配しすぎないで大丈夫ですよ。
     

    今まで培ってきたスキルをホスピス病棟で生かし、看護師として成長してみてください。

    ・新卒看護師でも働ける?

     

    新卒看護師さんの中には、ホスピス病棟で働き患者さん第一のケアを提供していきたいという希望をお持ちの方もいると思います。
     

    基本的に新卒看護師さんは総合病院や大学病院などを最初の職場に選ぶケースが多いですが、いきなりホスピス病棟で働くことはできるのでしょうか?
     

    求人サイトを見てみると、ホスピス病棟では基本的に経験年数3〜5年程度の看護師を募集しています。
     

    終末期を迎えた患者さんへのケアをするには熟練した看護知識と技術がないと難しいため、新卒看護師さんには少し大変な仕事だとわかりますね。
     

    総合病院や大学病院で色々な経験を積んでからホスピス病棟へ転職しても遅くはないので、まずは看護の基礎を積んでいくのが大切です。

    2.ホスピスに向いている看護師さんはこんな人!

     

    ホスピスに向いている看護師さんついて次にお話ししていきます。
     

    ①最良の最期を迎えるためのサポートをしたい人

     

    ホスピスでは疼痛コントロールや日常生活援助・買い物や会話のように患者さんの希望を叶えるための看護を日々行っています。
     

    病棟だと毎日大勢の患者さんのケアや治療のサポートに追われ、患者さん一人一人とじっくり向き合う時間を持つのは簡単ではありません。
     

    私も病棟で働いていたときは、医師からの指示や急変患者さんの対応に当たらなければならなかったので、長期入院している患者さんとゆっくり関わることはできませんでした。
     

    その点ホスピス病棟では患者さんが残された人生を笑顔で過ごすことを目的としているため、個別性に合わせた看護を提供しその人らしい毎日を送れるようなサポートができますよ。
     

    治療よりも最期のときをどう過ごすかを重視したケアがメインの仕事ですし、患者さんにとって最良の最期を迎えるサポートをしたい人にはぴったりの職場です。

    ・死に直面する機会が多いのでストレスに感じる人も……

     

    ホスピスは死を迎える場所であり、そこで働く看護師も日常的に人の死と直面しなければいけないため、精神的なストレスが多い職場です。
     

    今までみなさんが働いてきた病棟だと看護師の仕事は病気やケガの患者さんへの回復を目的とした治療だったはずですが、ホスピス病棟では積極的な治療は行いません。
     

    痛みなく最期の時を穏やかに迎えるための疼痛コントロール、亡くなられた後のエンゼルケアがメインの仕事になります。
     

    大変素晴らしいやりがいのある素晴らしい仕事ですけれど、深い関係性を築いた患者さんとのお別れを何度も経験するのは仕事と言えど大変つらいことではないでしょうか?
     

    ホスピス病棟では死が非常に身近なものであることから、このような悲しさがあることも理解した上で転職するのが大切です。
     

    ②ご家族へのケアに関心がある人にもぴったり!

     

    ホスピスでは患者さんだけでなくご家族へのケアも非常に重要になってきます。
     

    大事な存在がどんどん死に向かっていく姿は、ご家族にとって大変つらいものであり精神的にストレスを感じてしまう方も少なくありません
     

    患者さんが残りの人生を充実したものにするにはご家族の協力はなくてはならないものですし、看護師はご家族の心身のケアをすることで、患者さんにとってより良い死を迎えるためのサポートをするのが仕事です。
     

    このようにホスピス病棟ではご家族と関わる機会が多く、一般病棟では学べないような看護を経験できますよ。
     

    ③認定看護を目指している方にもおすすめ!

     

    今までお話ししてきたことから分かるように、ホスピス病棟は非常に専門性の高い職場であり、緩和ケアの認定看護師を目指している人には最適の職場です。
     

    緩和ケアに関する資格を持っていればどこのホスピス病棟でも重宝される存在になれますし、患者さんのニーズを汲み取り叶えられる看護師として活躍できると言っても過言ではありません
     

    もちろん認定看護師になるには専門の養成機関に通い試験に合格する必要があります。
     

    道のりは簡単ではありませんが、高度で専門的な知識を持った看護師がホスピス病棟で働いていれば、つらい思いをしている患者さんやそのご家族に寄り添い助けることができます。
     

    将来ホスピスの分野で活躍し患者さんを助けられる看護師になりたいという方は、ホスピス病棟で働いてみてはどうでしょうか?
     

    当サイトでも認定看護師の資格取得に関してお話ししている記事がありますので、お時間のある時に目を通してみるのもポイントです。

    3.ホスピスへの転職を成功させる方法とは?

     

    ホスピス病棟への転職を成功させるには、いくつか知っておくべき事項があります。

    ①ホスピスのお給料はどのくらい?

     

    仕事のやりがいに惹かれホスピス病棟への転職を考えている人は少なくないですが、やりがいだけでは生活できませんからお給料に関してもしっかり確認しておくのも大事です。
     

    求人サイトを見てみると、ホスピス病棟の月収は30万円前後多いと40万円以上のところが多くあります。
     

    看護師の平均月収が30万円前後であることから考えると、今の職場とほとんど変わらないかそれ以上のお給料をもらえるのがわかりますね。
     

    私が以前勤めていた職場では残業代込みでお給料が30万程度でした。
     

    働いていたときは特に不満に思いませんでしたが、残業があまりないホスピス病棟とお給料が変わらないと考えると割に合わないような気もしてきます。
     

    お給料は仕事をしていく上でのモチベーションとなるため、求人先の月収をしっかり確認し後悔ない転職をしてください。

    ②志望動機はどんなふうに書いたらいいの?

     

    ホスピス病棟で働きたくても、志望動機をどんなふうに書いたら良いのかわからない人もいるかもしれません。
     

    ホスピス病棟の特徴にこれから死を迎える患者さんに対して手厚い看護を提供できることが挙げられるので、この点を志望動機に盛り込む事が大切です。
     

    これを踏まえた上で志望動機を作成すると、
     

    私はがん患者様の多い内科病棟で5年間勤務してきました。回復される患者さんもいましたが看取りを行う機会も多くあり、仕事を通して終末期医療の奥深さを知りもっと深く勉強したいという気持ちがどんどん強くなってきました。貴院は終末期の患者さん一人一人とじっくり関わり最良の最期を迎えるためのサポートをしている病院であり、貴院で働く事で私も患者様第一の看護を提供していきたいと考え、志望いたしました。

    また私は緩和ケアの認定看護師の資格を取得したいという希望を持っています。貴院は患者様やそのご家族へのケアだけでなく、看護師育成にも力を入れていると伺っており、資格を取得することで貴院や患者様にとって欠かせない存在になれるように成長していきたいと思っております。

     

    このようなものが考えられます。
     

    あくまでもこれはほんの一例なので、採用を掴み取るために志望動機をじっくり考え、あなたらしいオリジナリティのある文章を作成するのが大事です。
     

    ③転職について不安を感じている方は……?

     

    新しい職場への転職に対し期待で胸が高鳴る一方、「ちゃんと働くことができるのかな……。」と不安に感じている人もいると思います。
     

    きちんと転職先に関するリアルな情報収集ができていればこのように感じることはないですけれど、自分1人だけの力ではそこまで正確な情報はなかなか得られません。
     

    このようなとき頼りになるのが転職エージェントです。
     

    転職エージェントというと、転職先の紹介、面接や志望動機の書き方などについてアドバイスをくれるイメージがありますが、転職先に関する様々な情報も提供してくれるので利用しないのはもったいないです。
     

    転職してよかったと心から思えるように、ぜひ転職エージェントの力を借りてみてくださいね。

    ホスピスで患者さんに寄り添った看護を提供しよう

     

    ホスピスではこれから死を迎える方が大勢入院しており、そこで働く看護師は患者さんが素晴らしい最期を過ごせるように個別性にあった心温まるケアを提供しているところだとわかりました。
     

    看護師の仕事をしていると患者さんの死の場面に立ち会う機会が多いことから、「もっと患者のニーズにあったその人らしい最期を過ごすためのサポートをしたい!」と考える方は少なくないです。
     

    一般病棟だとなかなかそのようなケアを行うのは難しいですが、ホスピス病棟で働けば希望とする看護ケアを行うことができますよ。
     

    みなさんも患者さんが笑顔で人生をまっとうできるような援助をホスピス病棟で行ってみてはどうでしょうか?
     

    一般病棟では経験できないような素晴らしい体験の数々があなたを待っています。