認定看護師は誰にでもなれるものではない、そう考えて諦めてはいませんか?
 

看護師として働き続けると、患者さんにより高度なケアを提供したいという思いが強くなります。そんなときにチラリと頭の片隅をよぎるのは認定看護師の資格取得。
 

でも、
 

「難しそうで、自分には無理……。」
 

「費用と時間もかかりそう。」
 

という曖昧なイメージから尻込みしている方がいるとしたら、それは大変もったいないことです。
 

ここでは、認定看護師になるための疑問や不安、必要な事柄についてわかりやすくお答えしていきます。現場のエキスパートである認定看護師として必要な知識技術を習得し、第二の看護師人生をスタートさせるためにお役立てください。
 

1.認定看護師になるために確認すべきこと

 
認定看護師になるためには、必須の条件がいくつかあるのをご存知でしょうか?
 

ここでは認定看護師を目指すにあたり確認すべきことについて説明していきますね。

①認定看護師を目指すために必要な条件は

 

認定看護師を目指すにあたり必要な条件は、
 

  • 看護師資格を保有している
  • 看護師の実務経験が5年以上ある
  • 認定看護分野での実務経験が3年以上ある(連続ではなく、通算での年数)

  •  
    となっています。
     

    さらに、上記の条件を満たした上で「認定看護師教育機関」にて取得したい認定分野での認定看護師教育課程を修了し、「認定看護師認定審査」に合格することで初めて認定看護師として登録されるのです。
     

    看護師として5年以上の経験年数が必要であるため、新卒看護師がすぐに得られる資格ではありません。それだけ認定看護師は、しっかりとした技術や知識が求められているエキスパートのための資格です。
     

    しかし、難しく考えなくても、
     

    「患者さんのためにもっとたくさんのことを学び、一人一人に合ったケアを行える看護師になりたい。」
     

    という熱意さえあれば大丈夫です。
     

    認定看護師教育機関への入学に向けて、まずは必要条件を満たしているかどうかを確認することが最初の一歩ですよ。
     

    ②認定看護師教育機関とは?

     

    認定看護師の資格を得るためには、認定看護師教育機関への入学が必須です。
     

    自分が取得したい分野の認定看護師教育機関を選択しますが、この教育機関は全国に100ほどしかない上、どこにでもあるわけではないのです。
     

    それゆえ、全国に教育機関が1つしかない分野もあり入学は非常に狭き門です。毎日の仕事に追われて大変かと思いますが、気力と体力で受験を乗り切ってください。
     

    加えて選択する看護分野によっては、教育機関のある県へと引っ越さなければなりません。
     

    他県に教育機関がある場合は
     

    「いま勤めている病院を辞めないといけないかも……。」
     

    と心配される方もいると思います。
     

    下記でも述べていますが、費用に関する支援もあるので、まずは勤務先のサポート体制を確認してみると良いですね。
     

    認定看護師教育機関ごとに募集時期に違いがあるため、日頃から情報収集しておくことが大切です。
     

    気がついたら今年の募集は終わっていた、なんてことにならないようにしっかりアンテナを張り巡らせることが求められます。下記のサイトも是非参考にしてみてください。
     

    日本看護協会 教育機関検索

    ③認定看護師教育機関に入学するためには

     

    認定看護師になるためには、認定看護師教育機関に通うことが条件の1つです。ですが、まだまだ認定看護師教育機関の設置は少なく、本当に入学できるのか少し不安になりますよね。
     

    そこで気になるのが倍率だと思いますが、公表している学校はありません。
     

    学校や地域やその年度によりばらつきがありますが、過去に受験した人の話によると2倍~7倍程度に感じたそうです。
     

    これらの倍率は正確な数値ではありませんが、認定看護師認定審査の合格率が約90%以上もあることを考えると、認定看護師教育機関に入学することが一番の高いの壁だと考えられます。
     

    対策として、倍率の低そうなところに出願するのも一つの手です。
     

    自分の受験する教育機関の傾向を把握し、対策しやすそうなところを目指すことも良いですね。しっかりとリサーチを行い、対策を立てることが合格への最短の近道です。
     

    認定看護師の資格取得に向けて確認しておきたい事項には、
     

  • 看護師資格を保有しているか
  • 看護師の実務経験が5年以上あるか
  • 認定看護分野での実務経験が3年以上あるか
  • 認定看護師教育機関で教育課程を終了しているか
  • 認定看護師審査に合格しているか

  •  
    の5つが挙げられます。
     

    自分が何の分野のエキスパートになりたいかをよく考え、目標を明確にすることが認定看護師への第一歩です。

    2.認定看護師になると何が変わる?

     
    認定看護師の資格を取ることで専門分野のエキスパートになれますが、実際に仕事をする上でどのような変化があるのでしょうか?
     

    ここでは、キャリアアップにより生じるメリット・デメリットやライフスタイルへの影響について詳しく紹介していきますね。
     

    ①専門分野のプロフェッショナルとして現場活躍できる

     

    認定看護師は、看護分野において
     

  • 実践
  • 指導
  • 相談

  • の3つの果たすべき役割があります。
     

    今までは自分の持っている知識や技術は、主に患者さんに対して提供されてきたことでしょう。それが認定看護師になると、医療従事者に対して知識・技術を教育するという役割が新たにプラスされます。
     

    日々の業務を通じ、医療従事者に専門的なケアを教えたり相談に乗ったりすることで、医療現場の質を高める役割が求められているのです。
     

    このように、患者さんに直接ケアすることだけが看護ではありません。
     

    一人一人のレベルが上がれば、それだけ患者さんに対して深く関われます。
     

    認定看護師になるために学んだ知識・技術を現場にフィードバックすることが、巡り巡って患者さんのQOL向上に繋がるのです。それらを十分に理解した上で、日々の勤務に取り組んでください。

    ②給与や待遇面での変化

     

    認定看護師になると給与や待遇面での変化ではないでしょうか。認定看護師は通常の看護師業務に加え、看護師や他の医療従事者への教育の機会も多くなります。
     

    そのうえ専門性の高い知識技術を習得している認定看護師の場合、給与は一般の看護師よりも高くなる…そう思ってはいませんか。
     

    しかし、実際のところほとんどの病院で認定看護師の手当てがないという現状があります。認定看護師の資格や業務に見合った給与が支払われているとは言いがたいです。
     

    現在の待遇に不満があるという理由で認定看護師の資格取得を目指している人は、このような状況を踏まえた上で、自分の今後の働き方や看護師としてのあり方を再検討してみてください。

    ③認定看護師として働くことのメリット

     

    憧れの認定看護師の仕事ですが
     

    「仕事は増える一方なのに、給料はほとんど上がらない。」
     

    というようなデメリットだらけな印象もあるため、資格取得をためらってしまいますよね。
     

    とはいえ、認定看護師として働くことのメリットもきちんとあるのです。
     

    看護師はその時の人員や方針だけでなく、様々な診療科を経験するために定期的に配置換えが行われます。もっと深く1つの分野を極めたいといくら希望しても、なかなかそれができない現状があると言えます。
     

    ですが、認定看護師の資格を取得することで一つの部署にとどまることができ、自分が専門とする分野の看護に長く携わることが可能になります。
     

    同じ部署で働くことでより深い知識や熟練した技を身に付けることができるというメリットがあるのです。
     

    さらに認定看護師としての道を極めれば、医師と対等な立場で意見交換を行えるようになります。
     

    特定の分野のスペシャリストとして、誰よりも患者さんに深く関わるのが認定看護師です。
     

    患者さん一人一人に合ったケアや治療について医師に情報提供し、意見交換をすることが求められています。
     

    このように、その分野におけるエキスパートとして患者さんに関わり最善の医療を提供することが、認定看護師になる最大のメリットです。

    3.認定看護師を目指すために確認しておくこと

     
    資格取得のためにはある程度のお金が必要です。
     

    ここでは、認定看護師になるためにかかる費用やサポート体制について説明していきます。

    ①必要とされる費用

     

    まずは認定看護師教育機関に通う必要がありますが、入試検定料や入学金など様々な場面でお金が必要となってきます。
     

  • 入試検定料:約5万
  • 入学金:約5万
  • 授業料:約70万
  • 実習費:約10万
  • 認定費用審査費:5万

  •  

    上記からも分かる通り、最低でも約100万程度は必須です。
     

    そのうえ自宅から離れた場所にある教育機関に通う場合は、交通費や引越し費用、家賃、生活費なども準備しなければならず、人によってその経費は異なってきます。

    ②費用面でのサポート体制

     

    認定看護師を目指すにはある程度の費用がかかります。
     

    ですが、そんな大金をすぐに準備するのは難しいという方もいるのではないでしょうか。
     

    そのような場合は、勤務する病院のサポート体制を確認しておくことが肝心です。認定看護師の資格取得に必要な費用を助成してくれる病院も多くあるため、あらかじめ把握しておくことで安心して認定看護師を目指せます。
     

    また、ご自分の病院にそのような支援制度がない場合でも大丈夫です。
     

    日本看護協会からの奨学金の援助や、現在住んでいる県や市が運営する看護師等就学資金を活用するという方法もあります。まずは一度支援制度について調べてみてください。

    ③これから看護師を目指す方は…

     

    これから看護師としての人生を歩もうとしている看護学生の皆さんの中には、すでに認定看護師を志そうと決めている方もいるでしょう。
     

    そうは言っても、認定看護師には経験年数が不可欠です。そこで自分がどの分野でのエキスパートになりたいかを考えた上で、病院や病棟選びをしてください。
     

    また師長との面談の際には、認定看護師になりたい気持ちを伝えることも重要です。
     

    自分の志す認定看護分野以外のところに配置換えされないように、あらかじめ意思表示をしておくことで、認定看護師の条件を最短で満たすことができるのです。

    よりよいケアを提供したいという気持ちが大切

    認定看護師に向けて必要なことが、具体的に見えてきたのではないでしょうか。
     

    経験年数や試験勉強、資金の3つは認定看護師になるためにはもちろん重要です。
     

    しかし、何よりも忘れてはならないのは、患者さんのためによりよいケアを提供していきたいという強い思いです。
     

    一人一人が高い志を持ち、自分の仕事に誇りを持つことが、患者さんのQOL向上には欠かせません。より専門的な知識を深め自分の理想とする看護師像に近づくために、あなたも認定看護師を目指してみませんか?