病棟で働いていると日々の治療やケアに追われ、患者さんとゆっくり向き合う時間を持てない方も多いと思います。
 

注射や採血・全身管理など、業務がたくさんあるので看護師のスキルは身につきますが、「もっと患者さんとじっくり関わりたいのに……。」という思いから今の仕事に不満を抱いている方もいるのではないでしょうか?
 

このように患者さんとの時間を大事にしたい人は、療養型病院で働くのがおすすめです。
 

日常生活援助がメインの仕事ですから、患者さんとの関係性を深めることができますよ。
 

ここでは療養型病院への転職を考えているみなさんのために、仕事内容や療養型病院ならではの魅力についてお話ししていきます。
 

1.療養型病院の看護師さんになりたい!

 

療養型病院の看護師さんになりたい方は少なくないですが、仕事の実際について詳しい方はあまりいないです。
 

①療養型病院ってどんなところ?

 

療養型病院では、長期にわたる療養を必要とするような慢性期の患者さんへの入院や治療を行なっており、1年以上の長期入院もできる施設なので患者さんへのケアをじっくりするのも不可能ではありません。
 

急性期の患者さんの受け入れは行なっていないものの、慢性期に特化した治療ができるので、その道のプロフェッショナルになれます。
 

私が働いていた病院は一般病院でしたが、入院期間が決まっていたため、もっとじっくり患者さんへのケアを行えたらいいのにと思っていました。
 

その点療養型病院では入院期間の制限がないことから、患者さんが安心して療養生活を送れるようなサポートができるのが強みです。
 

②療養型病院での看護師の仕事内容とは?

 

療養型病院での看護師の仕事は、毎日の些細な体調の変化を見逃さず、患者さんが安心安全に入院生活を送れるようにサポートすることです。
 

具体的な仕事内容は、
 

  • 申し送り
  • バイタルチェック
  • 経管栄養のケア
  • 食事介助
  • 薬の準備や与薬
  • 注射
  • 点滴の準備、ルート確保
  • 採血
  • 喀痰吸引
  • 褥瘡予防
  • オムツ交換・清拭
  •  

    このようになっています。
     

    寝たきりの患者さんや口からご飯を食べられない患者さんが多くいることから、日常生活援助がメインの仕事になっているのがわかりますね。
     

    一般病院から移動して来たばかりだと少し物足りない仕事かもしれないですが、どれも患者さんの生活の質を高めるには重要なものばかりです。

    ・看護師にはどんな役割があるの?

     

    療養型病院における看護師の役割は、
     

  • 患者さんの健康状態の管理
  • 在宅復帰の支援
  • ご家族への支援

  •  

    の3つが挙げられます。
     

    みんながみんな元気で問題なく退院できるわけではなく介護や医療的なサポートを求めている人も少なくないことから、自宅に帰るのをためらう患者さんやご家族はめずらしくありません。
     

    このような人たちが安心して地域に戻れるようにサポートするのが療養型病院で働く看護師の役割です。
     

    ソーシャルワーカーや在宅看護師と相談しながら在宅復帰への支援を行なっているので、初めての仕事でもうまく問題に対処していけますよ。
     

    ③療養型病院に必要なスキルについて

     

    療養型病院では急性期治療が終了していることから、患者さんのほとんどは状態が安定している方ばかりです。
     

    看護師の仕事はどちらかと言えば日常生活援助がメインとなっており、患者さんたちにとっての生活の場である病院での暮らしを少しでも快適に過ごせるように日々サポートしています。
     

    急性期病棟のように医療的な仕事が少なく、毎日同じ業務の繰り返しでダレてしまう人も中にはいるのですが、患者さんのQOL向上に関わりたい方は療養型病院を検討してみてください。

    ・新卒看護師でも働ける職場?

     

    療養型病院では採血や注射・吸引といった看護技術を使う機会は多いです。
     

    どれも基本的なスキルなため新人看護師でもすぐに習得できるので、療養型病院での仕事ならば問題なくこなすことができます。
     

    しかし療養型病院では急性期の方を見る機会はほとんどないですから、患者さんの全身管理や急変時の対応といったスキルが身につきません
     

    基本的なスキルを一通り身につけた方が将来的な選択肢の幅が広がるため、新人看護師さんは総合病院や大学病院といったさまざまな看護を学べる医療機関で働いた方が良いかもしれませんね。
     

    少し遠回りに感じると思いますが、新人看護師さんはまずは基本的な知識や技術を身につけ、それから療養型病院への転職をするのをおすすめします。
     

    2.療養型病院のやりがいとは?

     

    療養型病院は一般病院とはまた違ったやりがいのある職場です。

    ①患者さん一人一人とじっくり向き合える

     

    療養型病院のやりがいは何と言っても、患者さん一人一人とじっくり向き合う時間を持てることです。
     

    入院期間に制限がなく患者さんと関われるので、どんな看護を提供していけば個人のニーズを満たせるのかをじっくり考えることも難しくありません。
     

    私が働いていた一般病院ではようやく患者さんについて知ることができたと思ったときにはもう退院というケースが多く、「もっと時間があれば患者さんの個別性にあったケアを提供できるのに……。」と不満に思うときもありました。
     

    その点療養型病院で働けば思う存分患者さんと関われるため、より良い看護を提供できますし、やりがいを持って仕事に取り組むことができますよ。
     

    ②心身ともに負担なく働ける

     

    大学病院や総合病院で働いていると重症度の高い患者さんが多く搬送されてきます。
     

    何とか状態を安定させても次の瞬間にはどうなっているのかわからないため、常に緊張感を持って働かなければなりません。
     

    看護師の仕事をしていく以上避けては通れない仕事ですが、ストレスに感じてしまう人も少なくないです。
     

    常にストレスを感じながら働くと心も身体も病んでしまうので、緊張感のある日々に疲れている人は思い切って療養型病院への転職を考えてみてはどうでしょうか?

    ・医療的なスキルを磨きたい方には物足りないかも?

     

    療養型病院にはゆとりを持って働けるというメリットがあるものの、実施する看護ケアは日常生活援助がメインなので医療的なスキルを磨きたい人には物足りない職場かもしれません。
     

    急性期の方の看護や状態管理などは療養型病院では学べないことですから、さまざまな疾患への対処法を習得したい人は、総合病院や大学病院での経験を積んでから療養型病院へと転職するのが大切です。
     

    もちろん療養型病院だからこそ経験できる仕事もたくさんありますが、オムツ交換や吸引といった基本的なスキルが日々の仕事なので、バリバリ働きたい方は療養型病院に今転職するのが本当に良いのかどうかをじっくり検討してみてください。

    ③残業が少ないので仕事も私生活も充実させられる

     

    療養型病院では急変する患者さんや緊急入院はめずらしく、ほとんど予定入院の方ばかりなので定時に仕事を終えるのも難しくありません。
     

    決められた仕事を日々こなし時間が来たら帰る生活であることから、プライベートを充実させたい方やママさん看護師にはぴったりの職場です。
     

    総合病院や大学病院だと残業は当たり前なためなかなか予定を立てられなかったと思いますが、療養型病院へ転職すれば仕事終わりに飲みにいくというのも余裕でできますよ。
     

    3.療養型病院への転職前に知っておくことについて

     

    療養型病院は充実感のある仕事ができる職場ですから、今すぐにでも転職したいという人もいると思います。
     

    ①お給料はどのくらいもらえる?

     

    業務負担が一般的な病院よりも比較的軽くなることから、療養型病院のお給料は一般的な病院よりも少ないイメージをお持ちの方もいると思いますが、実のところ療養型病院も一般病院も収入に違いはないです。
     

    働く地域や病院によって多少の違いはあるものの、転職後もいまと同じくらいのお給料がもらえるので安心して転職活動を始められます。
     

    もしお給料を今よりももっともらいたいという人は、福利厚生が充実しているところや基本給の高い病院を狙ってみるのも必要かもしれません。
     

    私が働いていたときは住宅手当のおかげで家を安く借りることができたので、とても助かったのを覚えています。
     

    みなさんも自分が希望する収入を得られるように、福利厚生や各種手当について事前に確認してみてください。
     

    ②志望動機はどんなものを書けば良いの?

     

    療養型病院への転職を成功させるには、志望動機をしっかり書くのが求められています。
     

    療養型病院ならではの特徴として、
     

  • 長期入院の患者さんに寄り添った看護を提供できる
  • ゆとりを持って働ける
  • 個別性にあった看護を実施できる
  •  

    というものが挙げられるので、この辺りを盛り込んでおくのが大事です。
     

    これらを踏まえた上で志望動機の例を挙げてみると、
     

    私は急性期病棟に5年間勤務し多くの看護スキルを身につけてきましたが、これから先の看護師人生を考えたときにもっと患者様の気持ちに寄り添った看護を提供できるようになりたいと考えるようになりました。貴院は患者様の個別性にあった看護を提供していくという理念を掲げており、そのような病院で働かさせていただければ私の理想とする看護師像に近づけると思い、貴院を志望いたしました。

    貴院では医療的な処置を必要としている患者様も多くいらっしゃると伺っておりますので、急性期病棟での経験も十分に活かし患者様のQOL向上のために尽力したいと思っております。

    また貴院は子育て世代の看護師さんが多く所属しており、みなさん家庭と仕事を両立していると伺っています。私も現在子育て中ですが、家庭も仕事も大切にしたいという希望があります。そのため子育て世代の方が多く活躍するライフワークバランスのとれた貴院で働かせていただくことで、貴院や患者様に貢献できる看護師へと成長していきたいと考えます。

     

    このようなものが挙げられます。
     

    最初のうちはなかなかうまく自分の気持ちをまとめられず苦戦しますが、何度も書いていくうちにこれだと思えるような志望動機を作成できるので大丈夫です。
     

    みなさんも療養型病院でどんな看護をしていきたいか、どのような看護師として病院に貢献していきたいのかを明確にした上で、あなたらしいオリジナリティのある志望動機を作成してくださいね。

    ・ネガティヴなものを書くのはやめよう!

     

    志望動機を書く際に注意しなければいけないことにネガティヴな内容は書かないというのが挙げられます。
     

    正直な人ほど良いことも悪いことも率直に書いてしまいがちですが、履歴書ではなるべくポジティブなものを書くのが大切と言っても過言ではありません
     

    数行の志望動機の中から人柄を読み取るため、ネガティヴなものを書いてしまっては勿体無いですよね。
     

    どうしてもネガティヴなものを書かざる得ない場合は、なるべくポジティブなものに変換して書き、採用担当者にあなたの人柄や思いが伝わるような素敵な志望動機を作成するのがポイントです。
     

    ③転職エージェントを利用するのも一つの手!

     

    療養型病院で働きたくても残業や夜勤で疲れてしまい、思うように転職活動が進まない人もいると思います。
     

    転職活動に時間をさけないと「なるべく早く転職したいと思っているのに、これじゃあいつ新しい職場で働けるのかわからないよ……。」という気持ちから、転職への意欲もなくなってしまいかねません。
     

    せっかくやる気になったのに転職を諦めてしまうのは少しもったいないですよね。
     

    このように転職活動が思うように進まない方は転職エージェントの力を借りてみるのをおすすめします。
     

    あなたの代わりに希望通りの求人先を見つけてくれますし、面接や履歴書の書き方、今の職場の辞め方などをアドバイスしてくれるためスムーズに転職活動を終えられますよ。
     

    転職エージェントは転職に関することすべてをサポートしてくれる心強い味方なので、今すぐ療養型病院で働きたいという方はぜひ利用してみてください。
     

    療養型病院で働き患者さんとじっくり関わろう!

     

    療養型病院では一般的な病院よりも医療的な看護は少ないものの、患者さん一人一人とじっくり関わり個別性にあったケアを提供できるやりがいのある職場だというのがわかりました。
     

    一般病院での仕事に追われる日々に疲れると、患者さんと向き合った看護を行いたいという思いが強くなり、療養型病院への転職を考える人も少なくありません。
     

    最初は新しい分野の仕事に戸惑うと思いますが、収入の面から考えても一般病院とそれほど違いはないですし、慣れれば療養型病院の看護師になれてよかったと心から思える職場です。
     

    みなさんも心温まる看護を提供していくために療養型病院への転職活動を始めてみてはどうでしょうか?